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FP2級から中小企業診断士へ。「財務・会計」で残る19論点と、FPの知識が効く8論点

公開 / 運営: TechAthletes / 本記事にアフィリエイトリンクはありません。

FP2級を持っていて中小企業診断士を考える人は、金融資産運用やタックスの知識が1次試験の「財務・会計」でどこまで効くのかが気になるはずです。両試験の公式の出題範囲を同じ論点表で突き合わせると、「財務・会計」の0+8+19論点のうち、FP2級で触れていて一段深く学び直すのが8論点、まったく新しいのが19論点でした。同等以上に学んでいる論点は0です。FPの知識は「入口」にはなりますが、「財務・会計」の本体である簿記・原価計算・経営分析はほぼ手つかずで残ります。

対照の仕方

FP側は日本FP協会の2級 試験範囲(学科の6分野の細目)、診断士側は中小企業診断協会の令和8年度 第1次試験案内「13.試験科目設置の目的と内容 2.財務・会計」(p.12-13)。取得日はいずれも2026年10月6日です。論点ごとに 0(範囲外)/1(用語・考え方)/2(計算・処理)/3(応用・判断)で深さを判定し、FP2級を手持ち、診断士「財務・会計」を目標として比べました。判定は運営の判断で、各行に根拠の見出しを付けています。

FPで触れていて、診断士ではもう一段深く出る8論点

論点対象での深さ手持ちの最大深さ対象シラバスの参照
損益計算書・貸借対照表の構造と区分表示21(2) 企業会計の基礎 > 損益計算書(収益の会計、費用の会計)/貸借対照表(資産の会計、負債の会計、純資産の会計)
税務会計(益金・損金・課税所得・税効果)21(3) 税務会計の基礎 > 益金と損金/課税所得と税額の計算
資金繰り・運転資金・フリー・キャッシュ・フローの管理21(6) 利益と資金の管理 > 資金繰りと資金計画/キャッシュ・フロー管理(フリー・キャッシュ・フロー、運転資金の管理、キャッシュ・フロー関連比率)
資金調達の形態(直接・間接金融、自己・他人資本、企業間信用、リース)21(7) 資金調達と配当政策 > 資金調達の形態(内部金融と外部金融、直接金融と間接金融、自己資本と他人資本、企業間信用、リース)
貨幣の時間価値と投資評価(NPV・IRR・回収期間法・会計的利益率法)31(8) 実物投資 > 貨幣の時間価値と割引キャッシュフロー(DCF)/投資評価基準(回収期間法、会計的投資利益率法、内部収益率(IRR)法、正味現在価値(NPV)法、収益性指数法)/不確実性下の投資決定
ポートフォリオ理論と資本市場理論(CAPM・効率的市場)31(9) 証券投資 > ポートフォリオ理論/資本市場理論(効率的市場仮説、CAPM、市場モデル)
企業価値・株主価値の評価(DDM・PER・PBR・DCF・マルチプル)31(10) 企業価値 > 株主価値の算定/企業価値評価モデル/企業合併・買収における企業評価
デリバティブとリスク管理(オプション・先物・為替予約・スワップ)21(11) デリバティブとリスク管理 > オプション取引/先物取引(先物為替予約、通貨先物取引)/スワップ

まったく新しい19論点

論点対象での深さ手持ちの最大深さ対象シラバスの参照
簿記一巡(仕訳・帳簿・試算表・精算表・決算整理・財務諸表の作成)20(1) 簿記の基礎 > 決算処理一巡(試算表・精算表の作成、決算仕訳、貸借対照表・損益計算書の作成)
キャッシュ・フロー計算書20(2) 企業会計の基礎 > キャッシュ・フロー計算書
企業結合・連結会計(合併・連結決算・のれん)10(2) 企業会計の基礎 > 企業結合(合併・分割、連結決算)
会計ディスクロージャー(開示制度)10(2) 企業会計の基礎 > 会計ディスクロージャー
原価概念と原価計算の種類・方法(費目別・部門別・製品別)20(4) 原価計算 > 原価概念/原価計算の種類と方法/原価情報の利用
標準原価計算と原価差異分析20(4) 原価計算 > 原価計算の種類と方法/(6) 利益と資金の管理 > 予算・実績差異分析
直接原価計算と全部原価計算20(4) 原価計算 > 原価計算の種類と方法/(6) 利益計画(限界利益と貢献利益)
CVP分析(損益分岐点・安全余裕率)30(5) 経営分析 > CVP分析
経営比率分析(収益性・安全性・生産性・成長性)30(5) 経営分析 > 経営比率分析(収益性、安全性、生産性、成長性)
利益計画(限界利益・貢献利益・プロダクト・ミックス)20(6) 利益と資金の管理 > 利益計画(限界利益と貢献利益、プロダクト・ミックス)
予算・実績差異分析20(6) 利益と資金の管理 > 予算・実績差異分析
資本コスト(WACC)と最適資本構成(財務レバレッジ・MM理論)30(7) 資金調達と配当政策 > 資本コスト(負債のコスト、自己資本のコスト、加重平均資本コスト)/最適資本構成(財務レバレッジ、モジリアーニ・ミラー(MM)理論)
配当・剰余金の処分(配当政策と会計処理)20(7) 資金調達と配当政策 > ペイアウト政策(配当の種類、配当性向、配当政策の効果、自社株買い)
有価証券の会計処理(売買目的・満期保有・その他有価証券)10(2) 企業会計の基礎 > 貸借対照表(資産の会計)
固定資産の会計(取得・減価償却の方法・除却・圧縮記帳・無形固定資産)20(2) 企業会計の基礎 > 貸借対照表(資産の会計)
引当金(貸倒・退職給付・賞与など)10(2) 企業会計の基礎 > 貸借対照表(負債の会計)
純資産の会計(資本金・剰余金・株主資本等変動計算書)10(2) 企業会計の基礎 > 貸借対照表(純資産の会計)
収益認識(履行義務・契約資産・変動対価)10(2) 企業会計の基礎 > 損益計算書(収益の会計)
外貨建取引と換算10(2) 企業会計の基礎/(11) デリバティブとリスク管理 > 先物為替予約

新しい19論点は、おおまかに3つのかたまりです。

簿記2級を足すとどう変わるか

同じ対照で手持ちに簿記2級を加えると、「同等以上」は15論点、「浅い」は8論点、「未学習」は4論点になります(論点カバー率 56%)。FP2級だけの0%から大きく動くのは、上の「簿記・会計処理」「原価計算」のかたまりが簿記2級で埋まるからです。FP2級の人が診断士「財務・会計」に向かうなら、FPの金融・税の知識を活かしつつ、簿記2級相当の処理を先に身につけるのが、対照表から読める順番です。

FPで学んだが、診断士「財務・会計」には出ない14論点

論点対象での深さ手持ちの最大深さ対象シラバスの参照
民法(物権・債権)と不動産取引の法律01—
相続・贈与の法律(民法 相続)02—
金融商品取引法・消費者保護・関連法規01—
事業承継(経営承継円滑化法・事業承継対策)02—
ライフプランニングの考え方・手法・資金計画(FPの倫理・関連法規、ローンとカード)02—
社会保険(健康保険・介護保険・労災・雇用保険)と労働保険・社会保険の届出02—
公的年金・企業年金・個人年金と年金の税金02—
リスクマネジメントと保険(生命保険・損害保険・第三分野)02—
マーケット環境の理解(金利・為替・景気指標)01—
預貯金・投資信託・債券・外貨建商品02—
金融商品と税金・セーフティネット01—
所得税・個人住民税・個人事業税(各種所得・損益通算・控除・申告)02—
不動産(見方・取引・法令上の規制・税金・賃貸・有効活用・証券化)02—
相続税・贈与税と財産評価・相続対策02—

社会保険・年金・保険・不動産・相続税・所得税は、診断士「財務・会計」の範囲にはありません(相続・事業承継・社会保険の届出は「経営法務」で、民法の相続と経営承継円滑化法、労働保険・社会保険の届出として用語の理解レベルで触れます)。

試験の形式(公式の値)

試験形式・時間・配点直近の実施出典(取得日)
中小企業診断士 第1次試験「財務・会計」多肢選択・60分・100点令和8年度は2026年8月1日に実施済み。令和9年度の日程は未公表令和8年度 第1次試験案内(中小企業診断協会)(2026-10-06)
FP技能検定 2級 学科CBT・多肢選択式 60問・120分・合格基準 36点以上(60点満点)月単位で通年実施2級・3級試験要綱(日本FP協会)(2026-10-08)

令和8年度の診断士1次試験では「財務・会計」の科目受験者が17,474人、科目合格者(試験合格者を含まない)が3,378人でした(令和8年度 第1次試験に関する統計資料、取得日 2026-10-06)。

手持ちと目標を入れ替えて同じ表を見るには 差分ツール(FP2級 → 診断士 財務・会計)、簿記2級を足した場合は こちら(無料・登録不要)。

出典

本文の作成にAIを使い、運営が公式資料と照合しています。数値は本文中の出典(取得日つき)の値のみを使い、過去問・市販教材は転載していません。

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